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RAID構成のHDDにWindowsを再インストールする際の注意点

最近Windows XP Professionalの動作が不安定になってきたので再インストールをしようと思うのですが、再インストール後、RAIDで構築されたHDDのデータをそのまま利用できるか心配です。Windowsを再インストールした場合、RAID構成で利用していたHDDのデータにアクセスできるのでしょうか?

(羽田忠弘さん)

 複数のHDDを使って、信頼性の向上や転送速度のアップが実現できるなど、何かと便利に使えるRAID。RAIDインターフェースの拡張カードやHDDの低価格化のほか、マザーボードにオンボードでRAID機能が搭載されていたり、OSでソフトウェアRAIDがサポートされていたりと、RAIDは手軽に利用できるようになりました。しかし、Windowsの再インストールなどをした場合に、RAID内のデータがどうなってしまうのか、不安に思う方も多いようです。結論から言うと、Windowsを再インストールしても、RAIDで構築されたHDDのデータ(RAID構成のシステムドライブはのぞく)は保持されています。Windows XP Pro/2000/NT 4.0のソフトウェアRAID機能として用意されているストライプボリューム(RAID 0)であれば、OSを再インストールした時点でボリュームと一緒にデータも自動で復元されますし、拡張カードやマザーボードによるRAIDでも、OSの再インストール後、RAIDドライバをWindowsにインストールした時点でデータも復元されます。このように、同じ環境で同じOSを再インストールする場合は、データをいちから復旧するような作業を行なう必要はありません。

 ただし、再インストールの前と後でハードウェア環境などを変更する場合には気を付けなければならないこともあります。まず一つが、OSの再インストール時にパーティションの構成を変更する場合です。たとえば1台のHDDを二つのパーティションに分け、片方のパーティションをRAID用として使っている場合、再インストール時にそのパーティションを削除したり、変更したりすると当然中のデータも削除されてしまいます。

 ソフトウェアRAIDの復旧

システム用HDDがCドライブ、ソフトウェアRAIDドライブがGドライブに設定されている RAIDドライブをフォーマットしないように、CドライブへWindowsを再インストールする 再インストール後、自動的にRAIDドライブがGドライブとして認識されている

 また、Windowsのバージョンを変更する場合には、とくにWindows XPからWindows 2000のように、古いバージョンに変更するような場合に注意が必要です。たとえばWindows XP Proではスパンボリュームという、容量の異なる複数のHDDを1台のHDDのように扱える機能が用意されています。しかしスパンボリュームは、Windows XP Proでしか復元できません。また、Windows Server 2003やWindows 2000 Serverなど、サーバー系のWindowsにはパリティ付きストライプセット(RAID 5)というRAID機能があり、こちらはサーバー系Windowsでしか復元することができません。バージョンの異なるWindowsをインストールする場合は、これらの点に注意しましょう。もう一つの注意点が、マザーボードを変更するなど、ハードウェア構成を変更する場合です。たとえばRAIDカードを変更してしまうと、データを復元することができない可能性があります。また、マザーボードに搭載されているRAIDコントローラを利用している場合には、マザーボードを交換するときにも注意が必要です。同一メーカーのマザーボードであっても、RAIDチップが異なる場合が多いので注意しましょう。

 また、たとえハードウェアを変更しなくても、RAIDに利用しているHDDのつなぎ方を変更した場合にはデータを読み出せなくなる可能性が高くなります。たとえばプライマリのスレーブからセカンダリのマスターに変更したりすると、復元できなくなってしまう場合があります。ハードウェアを取り外す場合は、どのインターフェースのどのコネクタにHDDが接続されていたのかをメモしておくとよいでしょう。

 ハードウェアRAIDの復旧

再インストール後、システム用HDDであるCドライブしか認識されていない WindowsにハードウェアRAID用のドライバをインストールする ドライバをインストールした後は、RAIDHDDであるGドライブが認識されている

 なお、RAID構成のドライブにWindowsのシステムとデータファイルを一緒に保存しているような場合は、データを保持したままでの再インストールは基本的にできません。このような場合は、めんどうでもデータを別のメディアにバックアップしてから手動で復旧作業を行なう必要があります。

 代表的なRAID


RAID 0 RAID 1 RAID 5
データ転送の高速化を簡単に実現できる方式。ストライピングとも呼ばれる。2台以上のHDDを使い、データの読み書きを分散処理させることにより高速なアクセスを実現する。ただし、1台のHDDが故障すると、すべてのデータが破損してしまう。 複数台のHDDに同じデータを書き込むことにより、データの信頼性を向上させる方式。ミラーリングとも呼ばれる。1台のHDDが故障しても、ほかのHDDに同一の情報が書き込まれているため、データの復旧率が高くなる。ただし、2台のHDDを使用しても1台分の容量しか使えず、高速性も望めない。 3台以上の同じ容量のHDDを使い、データと同時にエラー訂正用のパリティデータを書き込むことにより高速性と信頼性を向上させる方式。1台のHDDに障害が発生しても、残りのHDDに書き込まれたパリティデータからデータを復旧させることが可能。容量は総容量からHDD1台分の容量を引いたものとなる。
速度 ★★★★★★ 速度 ★★★ 速度 HDDの台数が多いほど速い
信頼性 信頼性 ★★★★★★ 信頼性 同時に2台故障しなければ復旧可
容量 総HDD容量と同じ 容量 総HDD容量の半分 容量 総HDD容量−HDD1台分

 


 

RAID 0+1 RAID スパンボリューム  
4台以上のHDDを使い、RAID 0で構築されたRAIDボリューム2セットをRAID 1によりデータ保護する方式。処理を高速化しつつ、データ保護の信頼性をアップさせる。ただし、最低4台のHDDが必要など、かなりのコストがかかってしまうのが難点。 複数台のHDDを連結し、1台として認識させる方式。RAID 0では同一容量のパーティションが必要になるのに対して、スパンボリュームでは異なる容量のHDDやパーティションを連結させることが可能となっている。ただし、データを分散して書き込むわけではないので処理速度は向上しない。  
速度 ★★★★★★ 速度 ★★★    
信頼性 ★★★ 信頼性 HDDの台数が増えるほど低下する    
容量 総HDD容量の半分 容量 総HDD容量と同じ    

 

 


 

(目黒廣道)
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