先月号(2004年2月号)に掲載された「知ってる? 知らない? Windowsのこんなこと」では、より多くの人に分かりやすくするために、インストールCD-ROMを作成するためのできるだけ簡単な手順を紹介しました。ブート可能なインストールCD-ROMを作成する方法もあるのですが、それには、市販のDVD/CDライティングソフトやフリーソフトを利用したり、弊誌付録のPOWER DVD-ROMに収録したソフトを利用したりしなければならないため紹介は割愛しています。
そこで、今回はこのコーナーでその方法を紹介しましょう。ただし、そのためにはさまざまなアプリケーションを使用しなければなりません。必要なアプリケーションは次に示しているので、その利用方法については、各アプリケーションのマニュアルをあらかじめ参照しておいてください。
また、DOSに関する知識も必要になります。しかし、作成方法がよく分からなくても後述するコマンドをそのまま入力すれば、ブート可能なSP1a適用済みインストールCD-ROMを完成させることができますので、最後までお付き合いください。
●事前に行なう準備
1. 用意するユーティリティ
・Bart's Boot Image Extractor
Nu2 Productionsによるブートイメージ抽出ツール(弊誌付録POWER DVD-ROMの\OLS\BBIE10に収録、またはhttp://www.nu2.nu/bbie/よりダウンロード)。
・CDRTOOLS
Joerg Schilling氏によるCD書き込みのためのさまざまなツール集(ftp://ftp.berlios.de/pub/cdrecord/alpha/win32/よりダウンロード。1月初旬現在の最新版は“cdrtools-1.11a12-win32-bin.zip”)。
・CD Manipulator
Y.Kanechika(ごーるど)氏によるCD-R/RWライティングソフト。作成したISOイメージ(後述)をCD-Rに書き込むために使用します(POWER DVD-ROMの\OLS\CDM-JPに収録、またはhttp://www.storeroom.info/cdm/よりダウンロード)。
|

|
|
CD Manipulatorはフリーのライティングソフトでありながら多機能で、ISOイメージからの書き込みも問題なくこなせる
|
2. 作業フォルダ(エクスプローラなどであらかじめ作成、用意しておく)
・C:\DOWNLOAD
ダウンロードしたSP1aのファイルを置くフォルダ。ここにxpsp1a_ja_x86.exe(xpsp1a_ja_x86.exeは http://www.microsoft.com/japan/windowsxp/pro/downloads/servicepacks/sp1/network.aspより1月初旬現在ダウンロード可能)を置きます。後ほどDOSから直接指定する必要があるため、簡単なフォルダ名で作成しましょう。
・C:\WINXPCD
Windows XPのインストールファイルにSP1aを適用するための作業フォルダ(約700MB必要)。
・C:\SP1TEMP
ユーティリティを置く作業フォルダ。Bart's Boot Image Extractor(bbie.exe)、CDRTOOLS(mkisofs.exe、cygwin1.dll)をこのフォルダに置きます。
・C:\FIX
CD-Rに書き込むイメージファイルを置くエリア(約700MB必要)。
・D:
CD-ROMドライブ(Windows XPのインストールCD-ROMをセットしておく)。
ここまで準備ができれば、あとはDOS上でコマンドを少々入力するだけです。DOSコマンドの入力はWindows上からで問題ないので「スタート」→「アクセサリ」→「コマンドプロンプト」を起動させます。
C:¥Documents and Settings¥ユーザー名>
と表示されているところへ順番に下記のコマンドを入力していけばブート可能なWindows XP SP1aインストールCD-ROMのISOイメージが完成します。
C:¥Documents and Settings¥ユーザー名>cd C:¥SP1TEMP
C:¥SP1TEMP>xcopy D:¥ C:¥WINXPCD /E
C:¥SP1TEMP>C:¥DOWNLOAD¥xpsp1a_ja_x86.exe -s:C:¥WINXPCD
C:¥SP1TEMP>bbie D:
C:¥SP1TEMP>copy image1.bin C:¥WINXPCD
C:¥SP1TEMP>mkisofs -b image1.bin -no-emul-boot -J -N -o winxpsp1a.iso C:¥WINXPCD
上記の手順でコマンドを実行するとC:\SP1TEMPにwinxpsp1a.isoというISOイメージファイルができあがります。あとはCD ManipulatorなどのライティングソフトでCD-Rに書き込めば(ISOファイルからの書き込み方法は各アプリケーションのマニュアルを参照してください)Windows XP SP1a適用済みのCDブート可能なインストールCD-ROMができあがります。それでは個々の行で何を行なっているのかを簡単に説明しましょう。
C:¥Documents and Settings¥ユーザー名>cd C:¥SP1TEMP
カレントフォルダを作業用に用意したCドライブのSP1TEMPにする。
C:¥SP1TEMP>xcopy D:\ C:¥WINXPCD /E
DドライブにセットしたWindows XPのCD-ROMの中身をすべてCドライブのWINXPCDにコピーする。
C:¥SP1TEMP>C:¥DOWNLOAD¥xpsp1a_ja_x86.exe -s:C:¥WINXPCD
CドライブのDOWNLOADに用意しておいたSP1aパッチを、先ほどコピーしたWindows XPのインストールファイルに適用する。
C:¥SP1TEMP>bbie D:
Bart's Boot Image Extractor(bbie.exe)を使ってDドライブにセットされているWindows XPのCD-ROMからブートイメージを抽出する(カレントフォルダをC:\SP1TEMPとしているため、抽出したデータはここに記録される)。
C:¥SP1TEMP>copy image1.bin C:¥WINXPCD
抽出したブートイメージファイルをSP1aを適用したインストールファイルと同じフォルダにコピーする。
C:¥SP1TEMP>mkisofs -b image1.bin -no-emul-boot -J -N -o winxpsp1a.iso C:¥WINXPCD
CDRTOOLSに含まれるmkisofs.exeを使って、先ほどのSP1a適用済みフォルダをISOイメージファイルに変換する。また、ブートセクタは先ほど抽出したimage1.binとする。といったようなことを行なっていたのです。ドライブが違う場合はドライブの文字を、フォルダが違う場合はフォルダの指定を変えれば同じように操作できますので試してみてください。
|

|
|
CDRTOOLSのmkisofsはとても多くの拡張スイッチを持つ。大文字と小文字では意味が違うので注意して指定する必要がある
|
ちなみに筆者の作成したCD-ROMは30MBほど空いていましたのでISOイメージ化する前に、マザーボードやビデオカードのドライバなどを一緒に書き込んでみましたが、問題なくインストールすることができました。今後SP2などが出てきたときにも同様の手法が使えることを期待します。
(編集部 西田康一)
|