十二支の順番はどう決まったか

牡牛座誕生の秘密

生物学的に見た牛の特徴

牛の種類

製法や成分による牛乳の分類

マタドールは真打ち
 −スペイン流闘牛の作法

4つの胃袋で食物を吸収
 −牛の消化と反芻の仕組み

牛肉の部位と名称

肉のおいしさを決める「熟成」の秘密

牛肉のランクを決める「さし」

ハイテク搾乳システム

    胃袋の中は磁石でいっぱい!?
 −牛に飲み込ませる磁石の役割

牛は神様のお使い
 −宗教と牛の関係

牛乳からつくるパンストの履き心地

安い牛肉をおいしく食べる秘法

牧草+トウモロコシ=最高の牛肉?

赤身が最高で霜降りは邪道
 −国で異なる牛肉の評価

牛肉の保存期間

つき合って7,000年!!
 −牛と人との長〜い関わり

「牛に引かれて善光寺参り」
 −牛にまつわることわざ


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十二支の順番はどう決まったか

・丑・寅…と続く十二支。その起源には諸説あるが、次のような民話も伝えられている。ある時、神様が動物たちに提案した。「元日の朝、私の前に姿を見せた順に、年ごとの一番偉い動物にしてやろう」これを聞いた動物たちは、さっそく競争の準備に取りかかった。牛は自分の歩みが遅いことを知っていたので、他のどの動物よりも早く、大晦日の深夜に出発した。先手必勝、牛は夜明けと同時に神様の住まいに到着した。「私が一番偉い動物になれる!」そう思った瞬間、牛の背中に潜んでいたネズミが飛び降り、神様の前に走り出た。哀れ、先を越された牛は2番目になってしまった。お人好し、鈍重など、牛のイメージが伝わってくる言い伝えだ。


牛をだましたネズミは神様の前に一番乗り。この時、ネズミはネコもだましていた。だからネコはネズミを追うとも言われる



牡牛座誕生の秘密



エウロペに恋をしたゼウスは、牡牛に身を変えて彼女に近づいた。勢い余って天空にまで昇るほどの激しい恋だった!?
ロスコープ(西洋星占い)に出てくる星座には、それぞれに言い伝えがある。牡牛座伝説の起源はギリシヤ神話。まだ神と人間が共存して暮らしていた頃、フェニキアにエウロペという美しい娘(王女)が住んでいた。天界からその姿を見たゼウス(オリンパス山の主神)は、彼女に一目惚れ。ゼウスはおとなしい牡牛に自らの姿を変えて彼女に近づいた。エウロペが牡牛の背中に乗ると、ゼウスは一気に駆け出して海を越え、クレタ島まで渡った。そこで元の姿に戻り、彼女にプロポーズしたという。この時ゼウスが身を変えた牡牛が夜空に登ったのが牡牛座というわけ。直情的なゼウスの気持ちを象徴した星座とも言われる。



生物学的に見た牛の特徴

乳類・偶蹄目・ウシ科、これが牛の生物学的な分類だ。牛と同じ分類(偶蹄目)にキリンカモシカなどが入る。偶蹄目は通常4本の蹄を持ち、そのうち2本(中指と薬指に当たる)が地面についている。草食動物が中心で、胃袋が4つの部屋にわかれ「反芻」と呼ばれる方法で食物を消化する仕組みを持つ。
 偶蹄目の中でも、ウシ科の動物は雄雌共に角を持っているのが特徴。キリンも雄雌共に角を持つが、角は皮膚に覆われている。牛は角の表面が堅い角質でできているのが特徴。レイヨウも同じ構造の角を持つが、雄にしか角はなく、角の巻き方(左巻きと右巻き)が牛とは異なる。さらに鼻先の堅い部分(鼻鏡)が大きいのも牛の特徴の1つ


反芻だけが牛の特徴ではない。角の有無、角の構造、鼻鏡の大きさなど、他の偶蹄目から牛を区別する生物学的特徴は多い



牛の種類



野牛と畜牛の大きな違いは、その体型にある。均整の取れた扇形の野牛に対し、畜牛は体の後方が大きい楔形になっている
と一口に言っても種類は多い。大まかに分類すると、野生のまま棲息している「野牛」と、家畜として飼われている「畜牛」の2種類がある。見た目の違いは体型。水牛やバファローなどの野牛は、すべて扇形の均整の取れた肉付きをしている。これに対して、ホルスタインや黒毛和種などの畜牛は、頭が小さく体の後方に行くに従って大きくなる楔形をしている
 畜牛は用途によってさらに細分化される。食用として用いられるのが「肉牛」、乳製品を生み出すために使われる「乳牛」、そして耕作などの労働力として用いられるものの3種に分類される。牛の世界も人間と同じく、多種多様の種類から構成されているのだ。



製法や成分による牛乳の分類

乳は分類することができる。まずは成分上の分類。「牛乳」とは乳脂肪分3.0%以上、無脂乳固形分8.0%以上のものと定義される。ここに成分調整のための脱脂乳などを混ぜ乳脂肪分などの比率を変えたのが「加工乳」。また牛乳以外の飲料を混ぜたものを「乳飲料」と呼ぶ。さらに、牛乳の中でも乳脂肪分の調整を一切行っていないものを「成分無調整」と呼んでいる。
 殺菌・減菌方法によっても牛乳は分類できる。加熱温度や加熱時間によって、表のように全部で5つの牛乳に分類される。店頭で選ぶ時も、値段だけに惑わされないようにしたい。
<牛乳の殺菌・減菌方法>
牛乳に含まれる雑菌を取り除くために行われる殺菌と減菌。主なものだけで5とおりある
分類殺菌・減菌方法加熱温度加熱時間備考
殺菌低温長時間殺菌62〜65度30分パスツール殺菌法の基本
殺菌高温保持殺菌75度15分日本独特の方法
殺菌高温短時間殺菌70〜80度15秒前後西欧で主力
減菌超高温減菌法120〜130度1〜3秒85度で6分間予備加熱
減菌超々高温減菌法135〜150度1〜3秒85度で6分間予備加熱



マタドールは真打ち
スペイン流闘牛の作法



華麗に舞うマタドール(闘牛士)の動きも、実は死と紙一重。そこに惹かれる闘牛ファンも多い
ペインで中世から始まったとされる「闘牛」。闘牛というと華麗な動きを見せるマタドール(闘牛士)だけに目が行きがちだが、実は3つのパートに分かれて一頭の牛を倒すチームプレイだ。
 マタドールの登場前、闘牛の一番最初に行われるのが牛とピカドールと呼ばれる人間との闘い。ピカドールは小型の槍を持ち、牛の肩を狙って突き立てる。肩の筋を切って牛の力を弱め、頭を下げた状態にする。次に登場するのがバンデリリェロ。小さな銛で牛の背を突いて興奮状態にさせる。ここまで準備が行われてから、マタドールが登場。華麗な動きで牛の突進を避け、手にした剣で牛の体力を削り取って行く。闘技場の興奮もピークに達する一瞬だ。



4つの胃袋で食物を吸収
牛の消化と反芻の仕組み

の胃袋は4つに分かれている。食物を一度で消化することはせず「反芻」という方法によって吸収しやすくしている。
 牛の食べた草は、まず第1胃(こぶ胃)に入り、それから第2胃(はちの巣胃)に送られる。この2つの胃に棲息する細菌などの働きによって、食物は吸収されやすくなるが十分とは言えない。そこで行われるのが反芻だ。はちの巣胃から食物を口へと戻し、そこで再び噛み砕くことでより吸収しやすくする。こうして口で噛み直された食物は第3胃(重弁胃)に送られ、そこで砕かれる。最後に第4胃(しわ胃)に送られて、はじめて消化液の働きによって消化される。


反芻は牛だけの特徴と思われがちだが、同様の消化方法を持つ動物は多い。ラクダ、ヤギ、シカなども反芻を行う



牛肉の部位と名称



牛肉には部位ごとに相性の良い調理方法ある。それぞれの特徴を生かして調理したい
ーロイン、ヒレ、ランプなど肉牛からとれる食肉は、部位ごとに名前が決まっている。かた、もも、すね、などはそのものズバリの名称だが、ロースやサーロインがどこの部分なのか、わからない人も多いだろう。図を見ながら、一般的な牛肉の部位と名称を復習しておこう。
 牛肉には部位ごとに特徴がある。この特徴を生かして調理するのが、おいしく牛肉を食べるコツ。焼き肉用にはほどよく脂肪が入ったヒレサーロインロースランプなどがおすすめ。カレーなどに入れて煮込むならももバラなどが良い。ホルモン焼きなどに使われる部分もあり、ムダになる部分が少ないのも肉牛の特徴だ。



肉のおいしさを決める「熟成」の秘密

肉に限らないが、食肉はすぐ食べてもおいしくないといわれる。食肉には何種類もの酵素がしばらく生きていて、酵素が自己消化と呼ばれる作用を行うことで肉の旨みを引き出す。これらの酵素による自己消化作用のことを、肉の「熟成」と呼んでいる。熟成の速度は環境によって異なるが、牛肉や羊肉では5〜10日。これは豚肉の約5日、鶏肉の約10時間と比較すると若干長い。
 とはいえ、長くおけば良いというわけでもない。通常、店頭に並んでいる食肉は、基本的に熟成がすんでいると考えよう。購入した肉は、早めに調理して食べてしまいたい。


酵素の自己消化作用によって食肉中の組織の分解が進んでいく。分解によって旨みや風味が引き出されることを肉の「熟成」と呼ぶ



牛肉のランクを決める「さし」



筋肉に含まれる脂肪分(さし)の多寡によって、牛肉のランクは決まる。熱によって溶け出した脂肪分が旨味と風味を生み出す
いしい牛肉を表す時によく用いられる「霜降り」。この言葉が脂肪分の多寡を指していることは知っていても、その詳細はあまり知られていない。「霜降り」とは、牛肉の中に含まれた脂肪分が霜を降らせたように見えるところから名付けられた。脂肪と言っても、どこにでも含まれていればいいものではない。これは人間と同じ!?
 皮下脂肪が多くても、質が上がるわけではない。注目されるのは、牛の筋肉中に含まれた脂肪分。この脂肪を「さし」と呼ぶ。さしが多く入っていればいるほど、食肉のランクが高くなる。ランクは大きく分けて5段階。最高級の「霜降り」は、脂肪分が生み出す旨味と風味で食べる者を虜にしてしまう。



ハイテク搾乳システム

来、搾乳は手作業で行われてきた。熟練しないと上手にできず、経験による職人ワザという側面もあった。現在、この搾乳を自動的に行うロボットの開発が進んでいる。開発に当たっているのは「生物系特定産業技術研究推進機構」という民間企業や農水省の外郭団体。
 ロボットによる搾乳は、コンピュータによって制御される。ボックスに入れた牛の注意をエサで引きつけ、その間に超音波センサーが牛の乳頭を探り当てる。その後、ロボットアームが動いて乳頭に搾乳装置を取り付け、実際の乳搾りを行う。現在の技術ではボックスに入った牛の9割程度しか搾乳できないが、高精度超音波センサーの開発が進めば、将来は「自動搾乳システム」が実用化しそうだ。


ボックスに導いた牛にエサを出して注意を引きつけ、その間に機械で搾乳を行うシステム。乳頭探しの精度を向上させることが課題



胃袋の中は磁石でいっぱい!?
牛に飲み込ませる磁石の役割



第2の胃に入れた磁力で、飲み込んだ鉄片などが牛の胃を傷つけるのを防ぐ
場で飼われている牛のほとんどは、人間によって磁石を飲み込まされている。牛という動物、実はキラキラ光るものが大好きで、そうしたものを見つけると自分のものだとばかりに飲み込んでしまう性質がある。牧場の地面に落ちている釘や鉄片などをどんどん飲み込んでしまうのだ。
 飲み込んだ鉄片などが牛の胃を傷つけてしまうことが多い。そこで考えられたのが、磁石を飲み込ませること。特殊なパイプで長さ6cmほどの磁石を牛の第2胃に挿入し、釘などの金属を集める仕組みになっている。磁石を取り出す時はより強力な磁石を使う。こうして牧場の牛の胃袋には、常に磁石が入っているのだ。



牛は神様のお使い
宗教と牛の関係

来より、牛を神の化身あるいは神の使いとしてとらえている宗教は多い。中でもヒンズー教は有名。インドを中心に広く信仰されている民俗宗教の総称で、諸宗派に分かれる。どの宗派にも共通しているのが「牛は神の動物」という認識だ。そのためヒンズー教徒は決して牛肉を食べない(実際に嘔吐する人もいるほどだ)、日常生活でも牛を敬っている。1996年10月にも、狂牛病をおそれたスイス政府が23万頭の牛を処分する計画を発表するやいなや、ネパールに本部がある世界ヒンズー協会が、面倒をみる費用負担を条件に、ヒマラヤで23万頭を引き取るとの書簡をスイス政府に送り話題になった。
 これほど極端でなくとも、牛が神の化身として描かれる宗教は多い。仏教でも「牛頭天王」が信仰されている。これは牛の頭を持つ憤怒相で表される神で、祇園精舎の守護神とも言われる。日本では厄除けの神として京都の八坂神社などに祀られている。


牛を神の化身と見る宗教は多い。古来より人間の身近にいる動物だからだろうか?



牛乳からつくるパンストの履き心地



牛乳を原料とした乳製品は多い。食材として使われるものがメインだが、最近ではパンストなどの衣料にも使われている
乳は飲用にだけ用いられているわけではない。さまざまな方法で加工され、各種の乳製品となる。バターチーズは代表的な乳製品。遠心分離器で牛乳に含まれる軽い脂肪分を内側に分離して作るバター、発酵によって作り出すチーズやヨーグルトは、その製法もよく知られる。他にも練乳乳酸飲料など、乳製品の多くは食材として用いられる。
 最近は食用以外にも乳製品が用いられる。日本で作られ始めたのが、女性用パンティストッキング。搾乳した牛乳を化繊と混合し、その糸を使って作り上げる。「肌に吸い付くような」なめらかな履き心地が人気を呼んでいるという。



安い牛肉をおいしく食べる秘法

肉のおいしさを決めるのは、肉そのものの柔らかさや歯ごたえだけではない。肉の中に含まれる脂肪の質と量が、旨味や風味を決定づけている。だから、安い牛肉でも工夫次第で最高級の肉と同じ旨味や風味を味わうことが可能だ。ただ、そのためにはお肉屋さんと仲良くなっておく必要がある。
 「今日は牛肉だ!」と思ったら、行きつけのお肉屋さんで最高級の「牛脂(ヘッド)」をもらってこよう。購入する肉はそれほど高くなくても良い。ステーキやすき焼きをする前に、もらってきた牛脂をフライパンや鍋などにまんべんなく塗り付ける。すると、これだけで、最高級の牛肉に近い味が楽しめるようになる。試してみてはいかが?


行きつけのお肉屋さんを作り、牛肉料理の日は最高級の「牛脂」をもらってくる。これだけで、安い牛肉をおいしく食べられる



牧草+トウモロコシ=最高の牛肉?



牛一頭を生育するのに必要な牧草は、牧草地1ヘクタール分に相当する。日本のような狭い地形では、牧草だけで飼育するのは困難だ
場と聞いて連想するのは、一面に広がった牧草地で牛がのんびりと草をはんでいる光景。牛は草食動物で、牧草を主食として成長する。だが、牧草だけで育てた牛は、肉牛としてはあまり評価が高くない。というのも牛肉のおいしさは肉に含まれる脂肪分によって決まる。牧草だけで育てた牛はあまり太らず、肉に脂肪分がつきにくいからだ。そこで他の飼料を用いて牛を太らせることが多くなった。牛を太らせるにはトウモロコシなどの穀物を使う。この手法を生み出したのはヨーロッパ。イギリスでは早くから穀物による飼育が行われてきた。日本もかつては牧草だけで育てた牛が多かったが、最近では穀物を中心とした飼料で育てている。



赤身が最高で霜降りは邪道
国で異なる牛肉の評価

本では「霜降り」が最高とされる牛肉だが、国や地域によって評価は異なる。世界最大の牛肉生産国であるアメリカやそのお隣のカナダ、牛肉輸出量で世界一を誇るオーストラリアでは、「霜降り」に対する評価はあまり高くない。こうした国々の人々は、牧草だけで育てられた赤身の牛肉を好んで食べる。彼らにとっては「霜降り」はそれほどおいしくないと考えるらしい。
 一方、日本と同じように脂肪分を多く含んだ牛肉の評価が高い国が韓国。アメリカなどは、魅力的なマーケットである日本や韓国向けに霜降り肉を多く輸出するようになった。


国や地域によって牛肉のランクづけは異なる。カナダでは輸出のお得意さまになりそうな日本向けに評価方法を変更した



牛肉の保存期間



肉は種類や形によって保存できる期間が決まる。牛肉はおおむね1週間以内、豚なら4日以内、鶏肉は1日以内に食べきろう
入してきた牛肉の保存できる期間は、肉の形によって異なる。保存期間が異なるのは、空気と触れる表面積が原因。一般的に、表面積が大きくなればなるほど(肉が細かくなればなるほど)肉はいたみやすくなる
 肉は蛋白質や資質を含んでいるため、空気中の雑菌やかび類が繁殖しやすい。購入した肉はラップなどで空気に触れることを防ぎ、さらに5度以下の場所で保存しよう。牛肉は豚肉や鶏肉と比較するといたみにくいが、それでも1週間が限界。3日〜1週間以内にすべて食べきってしまえるように、献立を工夫することも牛肉をおいしく食べるコツ。



つき合って7,000年!!
牛と人との長〜い関わり

は人類の歴史の中で、常に身近な動物として存在した。人との関わりの記録で最古のものは、紀元前5000年頃の資料。当時のヨーロッパでは、すでに野生の牛を飼い慣らし家畜として利用することが行われている。最初のうちは労働用として用いられてきた牛だったが、その後、乳用や食用にされていった。
 日本でも、古来より牛を労働力の一種として利用してきた。平安時代には牛車(ぎっしゃ)という牛を利用した輿の絵が描かれている。また江戸時代には牛奉行などの役職も存在し、人間と牛が身近に関わるようになっていった。日本の場合、食用として牛が認識されだしたのは明治以降。西欧文化の影響によるところが大きい。


明治維新以前は、牛は労働用と乳用にしか用いられていなかった。食用になったのは、当時入ってきた西欧文化の影響だ



「牛に引かれて善光寺参り」
牛にまつわることわざ



牛はその生態から「鈍重」というイメージが強い。多くのことわざにも、そのイメージが反映している
の登場することわざは多い。冒頭のことわざは、「ツノに布を引っかけて逃げた牛を追ううちに、偶然善光寺に行ったのがきっかけで信仰心が目覚めた」ということで、本来は違う目的でも、偶然のきっかけで物事に熱心になり、結果良い方に導かれたという意味。
 「牛の歩み(進むのが遅いこと)」「牛の涎(長く続くこと)」「牛を馬に乗りかえる(好都合な方へ切りかえること)」など、牛の生態を使ったことわざもある。  この他にも「牛驚くばかり(物が黒いさま)」「牛に経文(馬の耳に念仏と同じ)」「牛にも馬にも踏まれず(子供が無事に一人前に成長すること)」「牛つかむばかりの暗がり(物も判別できないほど暗いさま)」などなど、多くのことわざがある。どれにも共通しているのが牛の鈍重なイメージ。ちょっと可哀想な気もする。



■参考資料■ 『ギリシア神話』アポロドードス編・高津春繁訳 岩波文庫/ 『広辞苑 第四版』新村出編 岩波書店/ 『詳説世界史』山川出版社/ 『詳説日本史』山川出版社/ 『食材大図鑑』小学館/ 『食品表示がわかる本』増尾清著 農山漁村文化協会/ 『大百科事典』平凡社/ 『地球の歩き方 スペイン』ダイアモンド社/ 『中国の昔話』岩波書店/ 『朝日新聞』1996年8月30日付 夕刊/ 『農業の雑学事典』藤岡幹恭・小泉貞彦著 日本実業出版社/ 『毎日のお惣菜シリーズ 肉料理』婦人之友社/ 『野外観察図鑑 動物』旺文社/ 『JTBフリーダム スペイン』JTB/ Banjyo's Home Page ABOUT"牛"

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